平成楽曲研究所《キョクラボ》

平成生まれのオタクたちが、音楽について語ります。

【劇伴界の俊龍】最強の劇伴作家Ken Araiさんを知っていますか?

どうも音質派です。

みなさんは最強の劇伴作家である
KenAraiさんを知っていますか?
アニソンやドラマを始め
たくさんの劇伴を手掛けています。

彼のダンスミュージック基調な劇伴は
少しでも聞けば「これKen Araiじゃん」と
なるぐらい特徴的で、
それは
「これ俊龍じゃん」
と同等レベルであり、
個人的にはKenAraiさんのことを
"劇伴界の俊龍"と呼んでいます。

そんなKenAraiさんのことを掘り下げていきましょう。

1.最強の劇伴作家Ken Araiさんを知っていますか?

Ken Arai (ケン アライ、18degrees./ a lai.) は、日本のミュージシャン・音楽プロデューサー・DJ。
2003年、Kaori Okanoとのユニット「transluv」でデビュー。その後は音楽プロデュース・アレンジ・楽曲提供なども手掛け、ソロ名義で複数のアルバムをリリースし、ギタリストとしても活動している

引用元:Wikiperdia(https://ja.wikipedia.org/wiki/Ken_Arai)

とまあDJトラックメーカーベースにいろいろやってる人ですね。

アニメの劇伴では
寄生獣 セイの格率
スタミュ
・ピングー in ザ・シティ
などを手掛けており、

寄生獣ではオタクを横転させて
スタミュでは
女オタのまんこをぬるぬるにさせた
記憶が新しいですね。

f:id:kyokulabo:20201113110355j:plain

歌ものでは
元アイドリングの遠藤舞さんに
提供なさっています。

2.オススメ楽曲

紹介する曲は全部サブスクで聞けます。
音質派のブログでは
オススメのサブスクを紹介しているので
そちらも合わせてご覧ください。

xn--nzwp98desh.com

1.Next to you

この曲は寄生獣の劇伴で
聞き覚えのある人も多いのではないでしょうか。
本人も気に入ってるらしくて
今年にセルフカバー版が配信されています。

2.I AM

これも寄生獣
ピアノの独特なフレーズから漂う
「Ken Arai感」
この曲を押さえておけば
あなたも「これKen Araiじゃん」が
できるかもしれません。

www.amazon.co.jp

3.Marble

テレビドラマ
失恋ショコラティエの劇伴。
お洒落モード(not旋法)な Ken Araiを
感じることができます。

www.amazon.co.jp

4.BEATLOVE

ネトフリオリジナル胸糞ドラマの
「空を駆けるよだか」の劇伴。
疾走感あふれるイントロのコードバッキングと
と「これKen Araiじゃん」を感じさせる
フレーズにより横転力が高い。

5.Believe

これも空を駆けるよだか
イントロから「これKen Araiじゃん」
フレーズなピアノで顔面パンチを食らわせてくる

Amazon Music - Ken Araiの「宇宙を駆けるよだか」オリジナルサウンドトラック - Amazon.co.jp

6.12.a.m.

これはピングーの劇伴。
オサレコードで魅惑してくる
Ken Arai。
気持ちいい。

Amazon | 「ピングー in ザ・シティ」オリジナル・サウンドトラック | 音楽:Ken Arai | アニメ | 音楽

3.劇伴を聞こう

今回この記事を書かせてもらった
理由の一つとして
劇伴もアニソンであることを
認知して欲しかったからです。

たとえば
こちら葛飾区亀有公園前派出所」の
「コミカルに追いかけっこ1」や
遊戯王デュエルモンスターズ」の
クリティウスの牙
などは劇伴でも人権を得ていますが、
まあそういうネタになった一部の曲にしか
人権がないんですね、劇伴って。

この"劇伴界の俊龍"である
Ken Araiさんの横転楽曲から
劇伴に興味を持ってくれると嬉しいです。

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xn--nzwp98desh.com

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コロナ渦になって考えるライブマナーのあり方2020

はじめまして、Club平成やアサクラ(関東)などでDJを回していたりするシチミといいます。

この度はほえぃる頭取がブログなるものを立ち上げたと聞いたので私なりの忘備録としてたまに書き込ませていただければと思います。

さて、まずは昨日ですが

kyokulabo.hateblo.jp

こちらの記事でも取り上げている通り
2021年1月の開催が発表された"THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Broadcast & LIVE Happy New Yell !!!" のレギュレーションにて、「公演中の声援、コール」が禁止という旨が発表されました。

これについてはインターネット上でも多々意見が交換されており、様々な方が様々な視点で語られていると思います。

結論を先に提示しておくと私はこの、コロナ渦になったことにより客席のコール、声援が一切禁止されたことについては「どちらかといえば歓迎」しています。

これはコロナだから~とか、そういう理由ではなく、これまでのライブ展開型IPコンテンツにおける客同士のマナー議論にとって一番個人的に納得の行く答えを得れたからだと思っています。
それが何なのか、以下に分解して記していければと思います。

■そもそもレギュレーションとは何なのか


そもそもライブにおけるレギュレーションとは何なのか。
ここの定義からしたいと思います。

さっと書きますが、とても重要なのでしっかり読んでおいてください。

「レギュレーションとはライブにおいて、当該興行の主催者、並びに会場責任者が定めた規則」と考えています。
一部の方はひょっとしたら勘違いをされているかもしれませんが、これが守られないと困るのはオタクではありません。主催側です。

みなさんが大したことないと思っているあんなことやそんなことから「死亡事故」や「会場備品の破損」といった重大事故につながったり、出演者が二度と出てくれなくなってしまうかもしれません。
そうしたとき、多分僕たちオタクも楽しいライブがなくなってしまうのはたいへん困るのですが、一番困るのは主催者です。
だから主催者はきっと、多分、おそらくはしっかりとこうした自体が起きないように考え、よく練られたレギュレーションをHPなどに掲載しているはずです…………はずです。

だから、今回の件もそうですが、まずはHPに記載されている事項は絶対に守りましょう。絶対に。
コロナウイルス感染者が会場で発生した場合に、もちろん感染された方も大変でしょうけど、その後始末に追われるのはおそらく主催者です。だからコールは禁止。OK?

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OK(ズドン)

■でもまてよ……

コールって以前から禁止じゃなかったでしたっけ?

私はアイマス現場ってMIXしたり、イエッタイガーって言うと隣の席からグーパンチが飛んで来たり胸ぐらを掴まれるって聞きました。
(暴力行為は明確なレギュレーション違反です)
つまり、以前からコールって禁止だったのではないでしょうか?


・ご自分の席を離れてステージに向かって駆け出す、通路をふさぐ、前に押し寄せるなどの行為は、事故や怪我に繋がるだけでなく、周りのお客様に迷惑がかかりますので禁止させていただきます。絶対におやめください。
また周りのお客様のご迷惑となるような大声・奇声、公演の妨げとなる大きな音を鳴らす等の行為、両手を左右に激しく振る、腕を振り回す、上半身を反らすなどの過激な応援行為、ジャンプ行為も禁止させていただきます。

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪公式WEBページより引用)


直近のライブのレギュレーションではこの様になっていますね。
確かに、MIXを含むコールの殆どはスピーカーの音量に負けないように叫ぶ方が多いですので、【大声】で有ることは間違いないと言っていいでしょう。

理由としても、周りのお客様の迷惑になり、トラブルになったら大変ですね。
であれば、レギュレーションに従って、【大声を上げるような行為】はお客様の迷惑になる可能性があるので禁止になるのは当然の結果です。

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当然の結果です

■いやまてよ……

でもアイマスのライブって
コール、聞こえませんか?それもかなり大声でホール中に響き渡るような
PPPHや、fufu-fuwafuwaが。
fuwafuwaなんてかなり高音域の音ですから、あの大音量を隣で聞いたら耳が張り裂けてしまうかもしれません。
このような迷惑行為が果たして許されていていいのでしょうか?

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「見つけたぞ、世界の歪みを!」

……とはマジで思ってはいませんが、これまで各コンテンツで繰り広げられてきた戦火の原因はおおよそここにあると思っています。


大前提から整理しましょう

  1. レギュレーションに書いてあることは絶対に守るべき。
  2. レギュレーションには他のお客様の迷惑になるような大声を上げる行為が【禁止】されている
  3. MIX含め、すべてのコールはおおよそ大声である(小声で応援している方がいたらごめんなさい)
  4. MIXや家虎といったコールを迷惑に思う人はいるだろうが、PPPHなどを迷惑に思う人がいないとも限らない。


では一体なぜPPPHやfufu-fuwafuwaなどのコールは現場で誰からも忌避の目線を浴びることなく生き延びることができるのでしょうか?

それは「誰かが許可したから」です。

それは誰か、それは他ならぬ自分自身であり、「皆」という集団そのものだと思います。

簡単に言えば、細い路地に横断歩道がかかっていたとします。車の通りも少なく、たとえ赤信号でもめったに車は通りません。
「皆」そこの信号が赤であっても無視して渡っていきます。だから自分「Aさん」は渡るし、他の人が赤で渡っていてもおかしいと思わない。

逆に、車通りの激しい横断歩道を赤で渡っている人「Bさん」がいたら注意しないまでも「危ないなぁあの人」とは思いませんか?
そういう心理に近いでしょう。

でも、「赤」は「赤」なんです。そこに渡って良い道理なんて一個もない!

前述の「Bさん」が「Aさん」に注意されたとして
次の瞬間に「Aさん」が赤信号を渡ってたら腹立ちませんか?腹立ちますよね!
これがこの問題の禍根です。

■じゃあどうしたら争いはなくなるの?


方法はいくつかあると思いますので、何個か個人的に考えた方法を記したいと思います。
これを主催側が見ようが、オタクが見ようがそれで参考にしてくれても、鼻で笑ってくれても構いません。

※これらの方法はコロナウイルス感染における飛沫感染のリスクを考慮していません。

① すべてのコールをOKにする

すべての人を罪から開放します。
つまり、何を言ってもOK!自分が楽しいと思う最高のライブを満喫しましょう!

他のレギュレーションにある禁止行為さえ守っていれば誰からも文句を言われることはないわけですからトラブルが起きる可能性も低いですね。
むしろこの状態でコールに関してケチを付けてくる人がいるなら、それは大げさに言えば恫喝と言ってもいいのではないでしょうか。

② すべてのコールをNGにする

私が今回このコロナ渦において最大に評価したポイントです。

もともとコールなんてものはオタクが勝手に作ったものなので禁止。
コンサートなんだからちゃんと曲を聞いてくださいというのはある意味正解だと思います。

むしろこれまで「PPPHやfufu-fuwafuwaすら煩くてまともに曲も聞けねぇ」と思っていた人からするとチャンスが訪れるわけですから、コンテンツとしても新たなユーザー層の発掘になるという観点は持てると思います。

ライブという観点で言えば、「応援すること」や「曲に合わせて体や口を動かすこと」に人生捧げている方もいるのでそういった方は、①のようなライブに行って棲み分けしましょう!

③ ガチガチに名指しする

某声優にバンドやらせてみたコンテンツさんが名指しっぽいことをしていましたが無意味です。やりたい人は穴を探してあの手この手で回避します。
いっそのことちゃんとPPPHとfufu-fuwafuwaをちゃんと定義してそれ以外を禁止などどうでしょうか?
到底難しい気もしますが。


というわけで、かなり長くなりましたがこのような理由で私は今回のコロナ渦における
「コールの禁止」を全面的に支持しています。
誰だって誰かと喧嘩するのは嫌です。
かと言って知らないオタクに抑圧されるのも胸糞悪いです。
であればちゃんと定義して禁止にするか、全部開放するべきです。


今後このコロナの中でライブコンテンツはますます困難を極めると思いますし
ライブオタクの形も変わってくると思います。
こうした新しい試みがもっと推進されて、様々なコンテンツに「オタクに自治されない、主催に自治力のあるライブ」を是非率先して作って引っ張っていって頂ければと思っています。

チルアウトのススメ ~デレ幕張から実践!新時代のライブ楽しみ方~

こんにちは。ほえぃるです。


早速ですが、こちらをご覧ください。
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2021年1月の開催が発表された"THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Broadcast & LIVE Happy New Yell !!!" のレギュレーションに記載されていた一文です。

公演中の声援、コールについてはなにかとトラブルの原因になることがありました。
1年くらい前まで、周囲に合わせた掛け声ならOKだとか、家虎は禁止だとか、匿名の評論家たちが喧々諤々と論争を繰り広げていたものです。

とあるコンテンツでは、イベント中のマナーとしてこんなイラストが公式から発表され、熱い議論を巻き起こしていました。
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しかし、昨今の情勢も相俟って、公演中の声援は完全に禁止となりました。

インターネット上では、この裁定に賛否両論挙がっていますが、イベントに参加する以上は遵守しなくてはなりません。

そうは言っても、参加者全員で決め打ちのコールを唱えて声援を送り、ボタン電池のペンライトを都度都度色変えしながら、周囲の人の迷惑にならない程度に身体を動かすことでライブイベントを楽しんでいた方にとって、このルールでイベントを心から楽しむのは容易ではありません。

そこで私から1つ、新たなライブの楽しみ方を提案します。

それがチルアウトです。

チルアウトとは


チルとは、「のんびり」「まったり」「癒やし」など、心身のリラックスした状態を表す言葉。(日本語表現辞典より引用)


1990年代からダウンテンポのゆったりとした曲ジャンルをチルアウト系と呼ぶようになります。
そこから派生し、のんびりした状態のことを"チルっている"などと表現する俗語も誕生しました。

最近ではリラックス効果をウリにした"CHILL OUT"というドリンクも誕生しました。

つまり、盛り上がれないならば、いっそ癒しを求めてライブに行けばよいのです。

ライブの持ち物

  • チケット
  • 財布(交通費程度で最小限に留める)
  • マスク
  • 音楽用イヤープロテクター(推奨)

以上です。
ペンライト?タオル?名刺?不要です。
貴方は癒しを求めてライブに行くのですから、荷物は可能な限り減らして行きましょう。

冬場のイベントかつ、着座で動かないのであればタオルなど使いません。
ペンライトの色変えや腕を振る動きなどに気を取られていては癒されることはできません。
癒しを求めて足を運んだ場所で、何故名刺交換など人間関係に神経を擦り減らし、ストレス要因を増やす理由がありましょうか。そもそも密です。
同様の理由でスマートフォンも置いていきましょう。Twitter友達を探してエゴサを続ける疲れから解放されます。

そしてイヤープロテクターは必須ではありませんが、音に敏感な方は事前に購入されることをお勧めします。
特に普段のイベントから家虎が気になる方は、聴覚過敏のため大きな音が気になりすぎてしまう場合があります。
以下のサイトなどを参考に、自分に合ったものをお探しください。

ure.pia.co.jp

ライブの楽しみ方

  • 椅子に深く座る
  • 肩の力を抜く
  • ぼんやりと会場を見渡し、気になったものに目と耳を傾ける

これだけです。
自己紹介ごとにペンライトを切り換える必要はありません。アーティストのコメントに、バラエティー番組のようにタイミングよくゲラを入れることも、拍手のタイミングを窺うことも不要です。
アーティストのトークやコーナーが長くて眠くなったら、寝てしまっても良いです。イベント中の睡眠は禁止されていません。いびきがうるさくて起こされてしまうことはあるかもしれませんが。

まとめ

ライブ中のコール禁止は、果たしてライブを楽しもうとする私たちを縛る枷なのでしょうか。

私は決してそうではないと断言します。

今までの当たり前が通用しなくなったときにこそ、新しい文化が誕生するのです。
その1つの提案として、今回チルアウトを提唱しました。


アーティストに心を傾け、穏やかな時間を過ごす瞬間こそ、新時代に迎合したライブの楽しみ方ではないでしょうか。

ペンライトも、タオルも、名刺も持たず、会場に身を預ける貴方は、きっと誰よりも自由になれるはずです。

何故俊龍は"強い"のか -伝えたい3つの理由と、知ってほしくないもう1つの理由-

こんにちは。ほえぃると申します。

普段は仕事の合間にアニソンDJやったり、同人誌即売会の主催やったり、DJイベントの主催やったりしてる者です。

早速ですが、ブログ第一回目の記事は、オタク大好き"俊龍"のことについて書こうと思います。

俊龍とは?

俊龍(しゅんりゅう)は、日本の作曲家。男性。血液型はO型。星座はやぎ座。Sizuk Entertainment所属。(wikipediaより引用)

石原夏織小倉唯などの声優アーティスト、アイマスなど、アニソンのイメージが強いですが、実はAKB48グループにも多数楽曲提供をされている方でもあります。


かく言う私も俊龍楽曲大好きです。
俊龍という名前を知らない頃から、初めて惚れたアニソンは"Mermaid Festa vol.1"、遊戯王5D'sで一番好きな曲は"明日への道〜Going my way!!〜"でした。
その後俊龍という作曲家を知り深く掘り下げているうちに、俊龍フェスというDJイベントでレギュラーをやるくらいには好きになりました。

そんな俊龍ファンは私以外にも少なくないようです。
先日の"THE IDOLM@STER MUSIC ON THE RADIO"にゲストで登場したときには、"俊龍"というワードがTwitterトレンドに挙がるほどの勢いでした。
(余談ですが、俊龍のラジオ出演はこれが初ではなく、ゆいかおりの実 最終回にゲスト出演してからおよそ3年4か月振りとなります。)


では何故、俊龍はこれほど注目を集める作曲家なのでしょうか?


・・・こういった記事を読むと、"コード進行"やら"○○年代の○○を彷彿とさせる○○サウンド"みたいな小難しい専門用語が沢山並ぶイメージがありますが、残念ながら私にそんな知識はありません。
というか、俊龍を強いと感じているオタクの大半が、音楽に対する専門知識など持ち合わせていません。
それでも、多くのファンが"強い"と感じるのは何故でしょうか。


理由は大きく4つ。3つは知ってほしい。1つはあまり知ってほしくないです。
でも、最後の1つが一番大きい理由です。


このブログでは、専門的な単語を可能な限り排して、多くの方が理解しやすい言葉を心掛けます(そんな言葉しか私は書けません)。
その分、決して洗練された深い内容ではありませんが、肩の力を抜いてお読みいただければと思います。


オンリーワンのイントロ


人間の印象は、出逢って10秒で決まる。なんて話を聞いたことがありませんか?
だから身だしなみには気をつけなさい。と新入社員研修では間違いなく教わると思います。学生諸君は覚えておきましょう。


サブスクで音楽を流し聞きする時代において、イントロは短くすることを求められるそうです。
でないと飽きられてしまい、最後まで曲を聞いてもらえないから。
詳しく気になる方は以下の記事をどうぞ。

www.tbsradio.jp


そんな時代において、楽曲の印象が決まる最初の10秒くらいって物凄く重要な時間です。

そこが俊龍の楽曲は非常に特徴的です。
音がハッキリしていて、何より聞いたときに他楽曲と被らないよう、常に新しい旋律を携えてきます。
最初の10秒で"私はこういう曲です!!"と猛アピールをしてきます。
以下の曲が参考になります。(サブスクリプションで聞ける曲を選んでます)

Secret Dream/ステラマリス
Singularity Point/石原夏織

曲の最初から強烈な自己紹介をぶつける姿勢が、サブスク主流の時代に迎合したのだと思います。

ハッキリとしてわかりやすい主旋律


アニメソングって元々、これから流れる作品の内容を紹介し、共感を得た人へ興味を持ってもらうため誕生しました。
曲単体で人気を得たとされる最古のアニソン"鉄腕アトム"が誕生した1963年以降、アニソンは作品に寄り添った歌詞となるケースが多いです。
つまり、アニソンは歌詞が主役として誕生した音楽です。(ここは長くなるので、後日別途記事にしようと思います)


そのため、アニソンはボーカルの歌詞が一番大きい音となるようにマスタリングされるケースが非常に多く、この傾向が"アニソンっぽさ"を生み出しています。

俊龍の楽曲もこの例に漏れず、ほぼすべての楽曲においてボーカルの音が一番大きく出ているのですが、俊龍らしさはこのボーカルが歌っていないときに現れます。

ボーカルが歌っていない時間には、主旋律を奏でる楽曲がボーカルのように、ハッキリと飛び出してきます。
以下の曲が参考になります。
Raise/小倉唯
蒼い孤島/茅原実里
ときめいてDream/三森すずこ

この明朗さ(分かりやすさ)が、どこを聞いても"あの曲だ"と判断しやすい⇒思い起こされる回数が増える
楽曲への興味を惹く大きな要素になっていると考えます。

なんとなく"俊龍"だとわかる


唯一無二のイントロと、わかりやすい主旋律を持った俊龍サウンドは、初めて聞く曲でもなんとなく作曲"俊龍"だと判ることが多いです。
音楽の専門知識とかがあれば、"こういう周波数の音が多くて..."みたいな分析できるかもしれませんが
私は専門知識ゼロの一般オタクのため、よくわかりません。
これは個人の感覚ベースなので、さらっと流します。

でもこれが、このあと挙げる理由に割と関わってきます。

俊龍警察と"LINEをやらない俊龍"

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めちゃくちゃ迷いました。本当にこれ書くべきかどうか。

しかし、どうしても外せない要素だと思ったので、本当に、仕方なく、断腸の思いで、書かせてもらいます。

"俊龍警察"と「LINEをやらない俊龍」提唱者の"そそ"が、俊龍の人気に多大な功績を残しています。


この社会においてトレンドが如何に重要であるかは、"紅蓮華"を見れば一目でわかると思います。

ぶっちゃけ紅蓮華以外にも素敵な楽曲は、アニソンにだってLiSAにだって沢山あります(紅蓮華を貶す意味合いは全くありません)。

でも数字として100万本売れたのは、間違いなく社会現象となった"鬼滅の刃"ブームの影響が非常に大きいです。



このトレンドを"俊龍"という題材で生み出したのは、間違いなくこの二人です。本当に認めたくないんですが。


2017年辺りに突如誕生した"俊龍警察"という名のアカウントは、"俊龍"という単語に反応して次々とRTいいねの無差別攻撃を開始しました。

作曲家の名前のみを狙い撃つ手動アカウントという、当時前例のなかった動きは話題となり、俊龍警察は着実に知名度を上げていきます。


程なくして、身内アニクラ現場で遊ぶなかで"そそ"というオタクが新しいコールを開発します。
説明するまでもないかと思いますが、Raiseのサビのコールで"LOVEラブリーゆいちゃん"と、既存のファンがコールを入れていたところに"LINEをやらない👏俊龍"と被せるものです。

既存コールをおちょくるタイプのものは、比較的流行に乗りやすい傾向にあります。コールは瞬く間に各所のアニクラ現場に輸入され拡散していきました。

やんちゃなオタク達は、新規開発されたコールをライブイベントでも使用するようになり、アニクラ現場に行く機会のないオタク層にも"俊龍"というワードが広まります。

一度呟けば俊龍警察に捕捉され、嫌でもそのワードの正体を知ることとなります。


こうして、Twitterアニクラ発のコール、イベントの相乗効果によって、今まで作曲家に興味を抱いていなかった層にも"俊龍"の名は瞬く間に広がりました。

ブームの去った過去の楽曲も、"作曲:俊龍"というだけで次々と掘り起こされていきます。
3つ目の理由として挙げたように、俊龍の曲はどことなくそれとわかる曲調です。流れる度にアニクラ芸によって、これは"LINEをやらない俊龍"の曲であることが知れ渡ります。

気付けばついに公式のライブイベントにも、俊龍の楽曲がセットリスト入りすれば会場内でもTwitter上でも"LINEをやらない俊龍"の大合唱が轟くほどになりました。


これが、俊龍という名前を爆発的に広め(てしまっ)た事件の概要です。
俊龍が強いと言われる最大の理由は、単純に多くの人の目に触れる機会を得たからと言えます。

まとめ&最近の俊龍


俊龍楽曲が強いと言われる理由は、以下の4つです。

  • 各曲に1つオンリーワンのイントロ
  • わかりやすい主旋律
  • なんとなく"俊龍"とわかる
  • 俊龍警察とそそ

曲の良さをロジカルに伝えるつもりが、奇跡の噛み合いを起こしたオタクの解説となってしまい、誠に遺憾です。
しかし皆さんにも、友人知人の評価が良いアニメから先に視聴する。なんて機会は多いと思います。

評価が賛否分かれることだって当然ありますが、触れられた回数が多い作品は、自然と多くのファンがつくものです。
トレンドとして多くの人の目に触れることとなった"俊龍"という言葉と、わかりやすい曲構成が、広く人々の目に触れ、コアなファンを作り、「俊龍=強い」の方程式を産み出したのだと思います。


ところで、今季(2020年秋)のアニメ"アサルトリリィ"EDに、作曲俊龍の”Edel Lilie”が使われています。皆さんはこの曲どう思いますか?

私個人的には、いい曲だけど、満点ではない。と評価しています。

ここ最近の俊龍楽曲に多いのですが、「オンリーワンのイントロ」を産み出そうとする余り、曲のキーが非常に高く、音階がせわしなく変わる傾向が出てきました。
2018年リリースの"インコンプリートノーツ"辺りから、特にこの特色が強くなったと感じています。
こういった曲は聞いていてちょっと不安になってくるので、あまり私の好みと合わない。というのが本音です。
”Edel Lilie”もサビにこの傾向が強いので、上記の評価となっています。

最近の楽曲だと"Like the Sun, Like the Moon"もサビが伸びやかでいい曲なんですが、イントロのキーがとんでもなく高くて驚きました。
"Hurry Love"はボーカルの和氣あず未さんに合わせたのか、最近にしては割と大人しめのキーで好みなんですが、随所の音運びが"Honey Come!!"に似ていて、オンリーワン感に若干欠ける印象・・・

とはいえ、200曲近くも曲をリリースされていて、全部で満点を取れ。なんて暴論にも程がありますよね。
でも、皆さんにもこの感覚は忘れないでほしいなと思っています。


"俊龍"="強い"という印象が根付いていますが、あなたの好みに合わなければ"弱い"と思ってもいいんです。

好みなんて人それぞれ違って当然です。大切なのは、貴方自身がどう受け止めたか。
それを周囲と合わせる必要はないし、逆に、違っている個人を揶揄するのは絶対NGです。

今後も、当ブログに限らず様々な場面で楽曲が評価されたり、けなされる場面に出くわすと思います。
ですが、受け取るあなた自身の意見は、あなただけのものです。それを他人に伝えるのも、心の内に秘めるも自由です。
それが音を楽しむってことなんだと思います。



ここまでお読みいただいた皆さん、ありがとうございました。
もしよろしければ、Twitterで引用やコメント頂けると嬉しいです。
次回は(気が変わらなければ)"アニメソングの定義"について書こうと思います。