平成楽曲研究所《キョクラボ》

平成生まれのオタクたちが、音楽について語ります。

コロナ渦になって考えるライブマナーのあり方2020

はじめまして、Club平成やアサクラ(関東)などでDJを回していたりするシチミといいます。

この度はほえぃる頭取がブログなるものを立ち上げたと聞いたので私なりの忘備録としてたまに書き込ませていただければと思います。

さて、まずは昨日ですが

kyokulabo.hateblo.jp

こちらの記事でも取り上げている通り
2021年1月の開催が発表された"THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Broadcast & LIVE Happy New Yell !!!" のレギュレーションにて、「公演中の声援、コール」が禁止という旨が発表されました。

これについてはインターネット上でも多々意見が交換されており、様々な方が様々な視点で語られていると思います。

結論を先に提示しておくと私はこの、コロナ渦になったことにより客席のコール、声援が一切禁止されたことについては「どちらかといえば歓迎」しています。

これはコロナだから~とか、そういう理由ではなく、これまでのライブ展開型IPコンテンツにおける客同士のマナー議論にとって一番個人的に納得の行く答えを得れたからだと思っています。
それが何なのか、以下に分解して記していければと思います。

■そもそもレギュレーションとは何なのか


そもそもライブにおけるレギュレーションとは何なのか。
ここの定義からしたいと思います。

さっと書きますが、とても重要なのでしっかり読んでおいてください。

「レギュレーションとはライブにおいて、当該興行の主催者、並びに会場責任者が定めた規則」と考えています。
一部の方はひょっとしたら勘違いをされているかもしれませんが、これが守られないと困るのはオタクではありません。主催側です。

みなさんが大したことないと思っているあんなことやそんなことから「死亡事故」や「会場備品の破損」といった重大事故につながったり、出演者が二度と出てくれなくなってしまうかもしれません。
そうしたとき、多分僕たちオタクも楽しいライブがなくなってしまうのはたいへん困るのですが、一番困るのは主催者です。
だから主催者はきっと、多分、おそらくはしっかりとこうした自体が起きないように考え、よく練られたレギュレーションをHPなどに掲載しているはずです…………はずです。

だから、今回の件もそうですが、まずはHPに記載されている事項は絶対に守りましょう。絶対に。
コロナウイルス感染者が会場で発生した場合に、もちろん感染された方も大変でしょうけど、その後始末に追われるのはおそらく主催者です。だからコールは禁止。OK?

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OK(ズドン)

■でもまてよ……

コールって以前から禁止じゃなかったでしたっけ?

私はアイマス現場ってMIXしたり、イエッタイガーって言うと隣の席からグーパンチが飛んで来たり胸ぐらを掴まれるって聞きました。
(暴力行為は明確なレギュレーション違反です)
つまり、以前からコールって禁止だったのではないでしょうか?


・ご自分の席を離れてステージに向かって駆け出す、通路をふさぐ、前に押し寄せるなどの行為は、事故や怪我に繋がるだけでなく、周りのお客様に迷惑がかかりますので禁止させていただきます。絶対におやめください。
また周りのお客様のご迷惑となるような大声・奇声、公演の妨げとなる大きな音を鳴らす等の行為、両手を左右に激しく振る、腕を振り回す、上半身を反らすなどの過激な応援行為、ジャンプ行為も禁止させていただきます。

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪公式WEBページより引用)


直近のライブのレギュレーションではこの様になっていますね。
確かに、MIXを含むコールの殆どはスピーカーの音量に負けないように叫ぶ方が多いですので、【大声】で有ることは間違いないと言っていいでしょう。

理由としても、周りのお客様の迷惑になり、トラブルになったら大変ですね。
であれば、レギュレーションに従って、【大声を上げるような行為】はお客様の迷惑になる可能性があるので禁止になるのは当然の結果です。

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当然の結果です

■いやまてよ……

でもアイマスのライブって
コール、聞こえませんか?それもかなり大声でホール中に響き渡るような
PPPHや、fufu-fuwafuwaが。
fuwafuwaなんてかなり高音域の音ですから、あの大音量を隣で聞いたら耳が張り裂けてしまうかもしれません。
このような迷惑行為が果たして許されていていいのでしょうか?

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「見つけたぞ、世界の歪みを!」

……とはマジで思ってはいませんが、これまで各コンテンツで繰り広げられてきた戦火の原因はおおよそここにあると思っています。


大前提から整理しましょう

  1. レギュレーションに書いてあることは絶対に守るべき。
  2. レギュレーションには他のお客様の迷惑になるような大声を上げる行為が【禁止】されている
  3. MIX含め、すべてのコールはおおよそ大声である(小声で応援している方がいたらごめんなさい)
  4. MIXや家虎といったコールを迷惑に思う人はいるだろうが、PPPHなどを迷惑に思う人がいないとも限らない。


では一体なぜPPPHやfufu-fuwafuwaなどのコールは現場で誰からも忌避の目線を浴びることなく生き延びることができるのでしょうか?

それは「誰かが許可したから」です。

それは誰か、それは他ならぬ自分自身であり、「皆」という集団そのものだと思います。

簡単に言えば、細い路地に横断歩道がかかっていたとします。車の通りも少なく、たとえ赤信号でもめったに車は通りません。
「皆」そこの信号が赤であっても無視して渡っていきます。だから自分「Aさん」は渡るし、他の人が赤で渡っていてもおかしいと思わない。

逆に、車通りの激しい横断歩道を赤で渡っている人「Bさん」がいたら注意しないまでも「危ないなぁあの人」とは思いませんか?
そういう心理に近いでしょう。

でも、「赤」は「赤」なんです。そこに渡って良い道理なんて一個もない!

前述の「Bさん」が「Aさん」に注意されたとして
次の瞬間に「Aさん」が赤信号を渡ってたら腹立ちませんか?腹立ちますよね!
これがこの問題の禍根です。

■じゃあどうしたら争いはなくなるの?


方法はいくつかあると思いますので、何個か個人的に考えた方法を記したいと思います。
これを主催側が見ようが、オタクが見ようがそれで参考にしてくれても、鼻で笑ってくれても構いません。

※これらの方法はコロナウイルス感染における飛沫感染のリスクを考慮していません。

① すべてのコールをOKにする

すべての人を罪から開放します。
つまり、何を言ってもOK!自分が楽しいと思う最高のライブを満喫しましょう!

他のレギュレーションにある禁止行為さえ守っていれば誰からも文句を言われることはないわけですからトラブルが起きる可能性も低いですね。
むしろこの状態でコールに関してケチを付けてくる人がいるなら、それは大げさに言えば恫喝と言ってもいいのではないでしょうか。

② すべてのコールをNGにする

私が今回このコロナ渦において最大に評価したポイントです。

もともとコールなんてものはオタクが勝手に作ったものなので禁止。
コンサートなんだからちゃんと曲を聞いてくださいというのはある意味正解だと思います。

むしろこれまで「PPPHやfufu-fuwafuwaすら煩くてまともに曲も聞けねぇ」と思っていた人からするとチャンスが訪れるわけですから、コンテンツとしても新たなユーザー層の発掘になるという観点は持てると思います。

ライブという観点で言えば、「応援すること」や「曲に合わせて体や口を動かすこと」に人生捧げている方もいるのでそういった方は、①のようなライブに行って棲み分けしましょう!

③ ガチガチに名指しする

某声優にバンドやらせてみたコンテンツさんが名指しっぽいことをしていましたが無意味です。やりたい人は穴を探してあの手この手で回避します。
いっそのことちゃんとPPPHとfufu-fuwafuwaをちゃんと定義してそれ以外を禁止などどうでしょうか?
到底難しい気もしますが。


というわけで、かなり長くなりましたがこのような理由で私は今回のコロナ渦における
「コールの禁止」を全面的に支持しています。
誰だって誰かと喧嘩するのは嫌です。
かと言って知らないオタクに抑圧されるのも胸糞悪いです。
であればちゃんと定義して禁止にするか、全部開放するべきです。


今後このコロナの中でライブコンテンツはますます困難を極めると思いますし
ライブオタクの形も変わってくると思います。
こうした新しい試みがもっと推進されて、様々なコンテンツに「オタクに自治されない、主催に自治力のあるライブ」を是非率先して作って引っ張っていって頂ければと思っています。