Vtuberが声優をやることについて ~声優じゃないやつ、声を当てるな説 を考える~
こんにちは。ほえぃるです。
電音部、いいですね。
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— 電音部 公式 (@denonbu) 2020年11月16日
Shining Lights (feat. PSYQUI)
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ペトリコールを渡って (Prod. Aiobahn)
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先日バンダイナムコから発表された新規コンテンツ"電音部"から、Vtuber3人が声優を務める"シブヤエリア"の新曲が発表されました。
4曲ともかなりいい曲だと思います。
楽曲を語るブログですし、そのうちレビューあげようと思います。
さて、今回の話題はシブヤエリアに少し絡めて・・・
声優じゃないやつ、作品に声を当てるな説
について話していこうと思います。
この問題、決して今に始まったことではありません。
洋画の吹き替えに新人気鋭の芸人が起用されて炎上したり
アニメ映画の主役に若手タレントが起用されて炎上したり
新作RPGの主役がコスプレイヤー、しかも時同じくしてゲームのメインイラストレーターと年の差結婚を果たしたことで炎上したり
最近ですと、シリーズものRPGの新作スマホゲームが、事前登録者数に応じて声優をVtuberに切り替える粋な計らいを見せて炎上した件が記憶に新しいですね。
産まれた作品自体に罪はなくとも、数多のコンテンツがひしめき合う現代において、"炎上"の烙印を押されてしまった作品が正当な評価を受けることは難しいです。
こういった出来事が減っていけばよいのですが、問題の根幹はどこにあるのでしょうか?
なぜ"声優じゃないやつ"は忌避されるのか
インターネットでエゴサーチをすると、嫌う理由は大きく2つに集約されました。
- 声の演技が下手くそだから
- 声優の仕事を奪うから
1つずつみていきましょう。
・演技がへたくそだから、声優じゃないやつは声を当てるな!
ごもっともな意見だと思います。
イラストが綺麗。大好きな脚本家がストーリーを手掛けている。ゲームシステムが面白そう etc...
様々な理由で手に取った作品。いざ蓋を開けてみたら、主演に起用されたタレントの演技が下手!
目頭が熱くなる展開なのに、サブキャラクターに起用されたタレントの演技が酷すぎて気分を害した!
作品に関係のない所で感情に水を差されるなんて、気分が悪いどころの騒ぎではありません。怒りのままにモニターを殴りつけて破壊してしまうかもしれません。
こんなことになるなら、最初から声優を起用しておけばいいのに・・・
声優、言うほど演技上手くなくない?
いやでも待ってください。
声優って、全員演技上手い訳ではないですよね?
特に最近の作品では顕著に表れていると思うんです。
某声優にアイドルやらせてみた系コンテンツなんか、ぶっちゃけどれをとっても酷い演技のキャラはいるもんです。
神田の廃校寸前の女子校でピアノ弾いてたやつとか!
その続編の沼津の廃校寸前の女子校で潜水してるやつとか!!
有名アイドル学校の本校から高尾に転校してきたやつとか!!!
某声優にバンドやらせてみた系コンテンツなんかもっと酷い。
次々に新人声優を起用したと思えばセリフ棒読み!!!!
...というか、これより昔の作品にだって演技下手くそな声優なぞゴマンといました。例を挙げればキリがないです。
以上の理由から、演技が下手くそだから声を当てるな!論には、少々無理があろうかと思えてきました。
・声優の仕事を奪うから、声優じゃないやつは声を当てるな!
ではこちらはどうでしょうか?
声優として食べていけるようになるには、こんな過程を踏むことが多いそうです。
- 専門学校に入校
- オーディションを経て声優養成所へ所属
- またオーディションを経て声優事務所へ所属
事務所へ所属になっても一切油断はできません。
各作品のオーディションを勝ち抜き役を取ることができなければ、まったくお金を稼ぐことができません。
そのため、事務所に入ってもアルバイトと掛け持ちで生計を立てる方がたくさんいるそうです。
これだけ厳しい関門を潜り抜けてきた声優たちの仕事を、タレントが奪うなんて許せませんね!!
"声優文化を守れ"という表現を使う方もいますが、問題の根幹はこれと同一かと思います。
タレントはタレントの仕事!
歌手は歌手の仕事!
VtuberはVtuberの仕事!
声優は声優の仕事!
全員が分をわきまえて、それぞれの仕事に専念すれば、こんな悲しいことは起こらないはずです!!!
声優アーティスト、歌を唄うな。
では、この規律を遵守するため、声優側もスジを通しましょう。
いるじゃないですか。沢山。
声優としてデビューしたにも関わらず、歌手のようにCDを出し、ライブで仕事をしている"声優アーティスト"が!
なんならアニメ界隈には、アニソンをメインとして歌唱するアニソン歌手が沢山いらっしゃいます。
間違いなく、声優の分をわきまえない行動が、彼らの貴重な仕事を奪っています!
それどころか、多くのアーティストが何年かけても辿り着けない武道館を、いきなりアーティストデビューライブに使って踏み台にしやがった声優とか
大して歌が上手くもないくせに、某声優アイドルコンテンツやってた威光だけでソロデビューしていつまでも燻ってる声優とか
音楽一筋で真剣に向き合ってきた方への冒涜と言っても過言ではありません!!!
声優はCDを売るな!ライブをするな!
なぜ"声優じゃないやつ"が声を当てるのか
ここまでを簡単にまとめると・・・
・声優にも演技下手な人はいるから、演技が下手でも声優の仕事やっていい。
・声優も歌手やタレントの仕事を奪うから、声優の仕事も奪われるのは当然。
となりました。
しかし、現実として、声優以外の方が声を当てることに対して嫌悪感を覚える人は沢山いるようです。
さきの電音部シブヤエリア楽曲公開に合わせて、かなり過激な口調でVtuberの声優起用を咎める意見も散見されました。
これほどまでに嫌がる人がいるのに、何故"声優じゃないやつ"が声優をやる場面は一向に減らないんでしょうか?
その理由は・・・・・
売れるから。
これだけです。
何故洋画吹き替えに芸人を起用するの?
売れるから!
何故アニメ映画の主役がタレントなの?
売れるから!!
何故新規コンテンツの声優がVtuberなの?
売れるから!!!!
本当にこれだけです。
だってその証拠に、新作ゲームの声優にコスプレイヤーを採用したって話、最近聞かなくないですか?
それはゲームが売れなかったからです。
世の中大半の、声優という職業を深く知らない人々に作品を知ってもらうためには、世間一般で名の知られたタレントさんの名前を武器にしたほうが広まるからです。
例えその選択で、一部の声優ファンを敵に回すことになったとしても、離れた声優ファンを大きく上回る集客が見込めるから。
だから、声優じゃないやつが声を当てる仕事が生まれるんです。
まとめ
大変言い方悪いですが、所詮作品は金稼ぎの手段です。
サブカルチャー文化って、露骨に金稼ぐ姿勢が見えると萎えてしまいますが、そうはいってもこれは金稼ぎです。
稼げるものが続くし残る。稼げないものは続かないし残らない。
だから、貴方の苦手な商売がいつまでも続くのは、その商売を好きな人がずっと沢山いるからなんです。
私個人としては、その作品に合っていれば、誰が声優をやってもあまり気にしません。
シブヤエリア、いいじゃないですか。どの曲もドロップにアニソンらしからぬ暴れっぷりが見受けられて非常に好感度高いです。
声優としても、明らかに違和感を感じるほど下手な印象はないですし、今後も推していこうと思います。
但しアザブの金髪お前は残れ。
(このあたりの話はまた後日改めて)
それゆえに、一番まずいのは文句を言いながら作品にお金を使う行為です!
"バグだらけのクソゲー!" "信用できない!"そう言いながらガチャに課金するのをやめましょう。
"セットリストがゴミ" ”演者が弱い” そう言いながらライブのチケット取るのをやめましょう。
貴方がどれだけ不満があっても、それが商売である以上、売れていれば続いてしまうし残ってしまうんです!
"今回だけは・・・"と思っていても、次に出てくるコンテンツが、また同じ商売で産まれてきてしまう可能性が格段に上がります!
物申したいのならば、まずは財布の紐をきつく縛りましょう。代わりに心から推せる作品にお金をたくさん落としましょう。
それが、貴方が楽しいと思える作品を産み出す第一歩です。